短い夏の風物詩として、イギリスの1年で最も盛り上がるイベントと言っても過言ではないウィンブルドンテニス大会。ネットでのチケット予約は前の年に締切、それを買えなかった人たちは当日早朝7時から6時間並んで当日券を購入する。
2022年はコロナ明けともあってイギリス国内でのイベントが盛りだくさん。先週はグラストンベリーコンサート、ハイドパークのローリングストーンズ、ウェンブリーのエド・シーランといったビッグイベントが重なり、週末だけで100万人の移動があったとの報告がある。
そんな中今週の月曜日から始まったテニスグランドスラムのウィンブルドン大会だが、最初の4日間で集まった観客は15万人程度で2007年以来の少なさであった。原因はコロナ罹患や、フェデラーの怪我による不出場、インフレ不景気でチケットが買えないといったことがあげられている。ウィンブルドン側がロシア制裁によるロシア、ベラルーシ選手の参加を認めず、それに憤慨したATP、WTAがポイントを付与しない大会というのも、選手自身の士気を下げて不参加という要因も考えられる。
それに加えてロンドン各地で行われているイベントも影響があるだろう。ウェンブリーではエド・シーレンが9万人を、ハイドバークではアデルが6万人を連日集めてコンサートを開いている。加えて、昨日、土曜日、ロンドンではゲイパレードの50周年を祝うイベントに3万人が登録されていて、さらに未登録で参加する人を加えると100万規模とも言われるイベントがあった。
盛り上がりに欠けるウィンブルドンで今起きていることは、スタッフの愚行に対する経営者側からの一方的な解雇だ。既に主催者側からは今回のチケット収入減少により急遽解雇をせざるを得ない旨のメールは各従業員にあったが、その時は突然とやってくる。
スタッフの中には、制服を着たまま観客と一緒になってイチゴを食べたり、座ってテニスを見たり、勤務中断らずにトイレに行ったりと、お粗末な行動が見受けられた。そういったスタッフにはすぐに解雇の知らせが訪れる。
2週間といった限定的な採用だけに、経営者側の従業員に対する扱いが雑である。
一方、地元の高校ではボールボーイでコートに出て活躍して、ウィンブルドンで働けることを誇りに思っている生徒の話を学校が紹介していたりもする。
今回の騒動は全てのスタッフが愚行をしているというわけではないが、世界が注目している大イベントで働く喜びを持ちながら従事していただきたい。
(終)
〜はる〜
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