アラフィフで小学生と中学生の子供を持つサラリーマンが、ロンドンで長年働いた会社からいきなり(当日)の解雇通告を受け、その後の就職活動もうまく行かず無職生活73日目を迎えた。(リンク⇨72日目の記事)
人は気持ちが落ち込んだ時にする癖があり、ある人はいつも思い出す曲があってそれが頭の中を無限ループで繰り返したり、ある人は物欲に頼って散財をしたり、そしてある人は飲酒に頼ったりさまざまである。
私は気持ちが落ち込む時は動物を観察する癖がある。そしてその動物の気持ちを考えたり、自分の体をその動物に置き換えて考えてみたりする。
我が家の庭にはリスと鳩が頻繁に訪れる。冬場は森で餌を採取することができずに、人間がいる家の庭に来て餌を探す。
リスを嫌ってリス避けのようなものを仕掛ける人もいるが、我が家では、リスが庭に来るのはそれほど嫌なことではなく、見てて愛らしい。そして、いつのまにかひまわりの種を買って、餌を置くようになった。
徐々にグレードアップして屋根付きの餌置き場を作ってりして、そこに毎日少しではあるが餌を置くようになった。
しかし、これを嬉しく思わない家族が一人いる。
我が家の猫である。
うちの猫はいつかは捕まえてやろうと思いながら、キッチンからの庭へ通じるドアの窓から、窓越しにリスを眺めているが、その猫が外に一歩でも出るとリスたちは餌を諦めて一瞬にして逃げモードに変わる。
そんな逃げるリスの姿を私は見ながら、いつの間にか自分がそのリスの体の中に入って逃げている様子を想像する。
こういって自分の気持ちを動物に詰め込んでいるときは大抵気持ちが落ち込んでいるときなのである。
落ち込んでいるときに鳥を見ると、自分の今の現実を投げ出して空に飛んで行きたいと思うし、飼い主に気に入られている犬を見ると、自分の人生もあの犬のように可愛がられて人間よりは短い人生でもいいのかなと思ったりもする。
ああつらい。人間で生きるって本当に大変だなと思う。
そんな時に自分に言い聞かせるのは「生きていればいいこともあるよ。」
人間である幸せを考えながら今日も生きる。
(終)
〜はる〜
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