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Writer's pictureharuukjp

50代になる頃には自分の好きなことが見つかれば. . .



定年を迎えたサラリーマンの多くが直面する現実というのは、仕事中心の生活からいきなり自由になった時、自分が本当に何をしたいのかがわからなくなることだ。長い間、時間というものは会社のために使われ、家族と過ごす時間すら限られていた。そのリズムが途切れると、ふと自分がどこにいるのか見失う。まるで大きな波が去った後、静まり返った海辺に立ち尽くすような感覚だ。私はその気持ちをよく理解している。なぜなら、私もそうだったから。


「健康寿命は70代前半まで」という言葉を耳にすることが増えた。それは、あと10年、15年が実質的な「自由時間」なのだという現実を突きつけられるようなものだ。多くのサラリーマンは、その最後の10年をどう使うか、曖昧なまま日々を過ごし、気づけばその時間も過ぎ去ってしまう。私も、かつてはそういった一人だった。


私はイギリス、ロンドンで20年以上を過ごしてきた。最初は仕事に追われ、やりたいことのリストなど作る暇すらなかった。しかし、今は違う。フリーランスという形で自分の時間を取り戻し、やりたいことに向き合える状況にいる。ただ、リストは存在していても、実際にその一つ一つを消化していくのは簡単ではない。年月を経るごとに、「まだ大丈夫だ」という甘えが、知らず知らずのうちに足を鈍らせる。


しかし、残された時間を考えると、もう無駄にはできない。やりたいことリストを見直し、行動に移すべき時が来たのだ。私にとっても、それは決して容易なことではない。時には人間関係を見直し、時間を確保するために距離を置かなければならないこともあるだろう。しかし、それは避けられない現実だ。


最後に残るのは、家族の存在だと私は思う。どれだけ遠くに行き、何を達成したとしても、最終的に心の拠り所となるのは、近くにいる大切な人たちだ。だからこそ、残り少ない時間を大切にし、やりたいことを追求しながら、家族と共に過ごす時間も同じくらい大切にしたい。



文:はる『ロンドンでの失職、生き残りを綴ったブログ。小学生と中学生の子供を持つアラフィフサラリーマンが、ロンドンで長年働いた会社からいきなり(当日)の解雇通告を受け、その瞬間からオフィスにも戻れず退職。フリーランスで僅かな食費を稼ぐも、その後の就職活動が難航中。転身開始から695日目を迎えた。(リンク⇨694日目の記事)』


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