個人事業主は向いてないのかなと思う瞬間
- haruukjp
- 6 days ago
- 3 min read

フリーランスとして生きていると、「自由でいいですね」と言われることがある。朝、好きな時間に起きて、好きなカフェで仕事をし、誰からも細かく指図されることなく、自分のペースで働く。そんなイメージを持たれることが多い。たしかに、それは間違いではない。時間の自由はあるし、理不尽な上司に頭を下げる必要もない。通勤電車のぎゅうぎゅう詰めとは無縁だし、職場の無意味な会議に時間を奪われることもない。
しかし、その自由の裏には、常に不安定な現実がつきまとう。収入は保証されていない。今日あった仕事が明日もあるとは限らない。気に入っていたクライアントが突然契約を打ち切ることもあるし、経済状況が変われば、あっという間に市場のニーズも変わってしまう。フリーランスは、いつも目の前の仕事が「最後の仕事」になるかもしれない、という恐怖と隣り合わせに生きている。
私も例外ではない。仕事が順調なときは「やっぱりフリーランスは最高だ」と思うし、逆にうまくいかないと「もしかして、私はフリーランスに向いていないんじゃないか」と考える。サラリーマン時代に戻れば、毎月決まった給料が振り込まれ、収入の不安からは解放されるのかもしれない。けれど、それはそれで別の不自由がある。職場の人間関係、理不尽な業務命令、評価制度に振り回されるストレス。
結局のところ、サラリーマンであれ、フリーランスであれ、どちらを選んでもメリットとデメリットがある。私が今直面している問題は、会社勤めを選んだとしても、別の形でやってくるものなのかもしれない。
そう思うと、今の状況も悪くない。フリーランスとしての壁にぶつかっているということは、それだけ新しい課題に向き合っているということでもある。人生はそもそも不安定だ。その中で自分なりの対処法を見つけ、乗り越えていく。それができたとき、人はまた少しだけ成長できるのだと思う。
だから、とりあえず今は、目の前の仕事に向き合おうと思う。
文:はる『ロンドンでの失職、生き残りを綴ったブログ。小学生と中学生の子供を持つアラフィフサラリーマンが、ロンドンで長年働いた会社からいきなり(当日)の解雇通告を受け、その瞬間からオフィスにも戻れず退職。フリーランスで僅かな食費を稼ぐも、その後の就職活動が難航中。転身開始から853日目を迎えた。(リンク⇨852日目の記事)』
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