イギリスのクリスマスは、日本のお正月に似ているところがある。家族が集まり、ひとときを共有する。そして12月25日には地下鉄もすべてストップし、大都市のお店も完全に閉店する。この日は、社会全体が休息に入る。
翌日の26日は「ボクシングデー」と呼ばれる。もともとはプレゼントを箱に詰めて郵便配達員や労働者に感謝を表した日だと言われている。現代では感謝の意味合いよりも、年末セールの日という感覚が強いかもしれない。ともあれ、連休は続く。
クリスマスの後に広がる風景
クリスマスが過ぎれば、年末が顔を出す。だが、日本の年末とは少し趣が異なる。日本では12月26日にもなれば、クリスマスツリーはあっさり片付けられ、門松やしめ縄の出番となる。クリスマスは日本ではあくまで「イベント」であり、本番はお正月だからだ。
イギリスではそうはいかない。街中のクリスマスイルミネーションやツリーは、1月初旬まで輝きを保つ。クリスマスの余韻を惜しむように、季節の飾りが街を彩り続けるのだ。
再び働く日々
イギリスでは27日から通常業務が再開する。正月休みという概念がないため、12月末から1月1日を除いては、平日と変わらない日々が始まる。私はというと、幸運にもこの時期、日本からの観光客を迎える機会が多い。結果的に28日から7連続で仕事が続くことになり、忙しい年末年始となりそうだ。
感謝と共に新年を迎える
お正月三が日も働く予定だが、不思議と苦にはならない。それどころか、忙しい日々に充実感すら覚える。自分の役割を果たし、新しい年を迎えられることに感謝している。
イギリスのクリスマスから日本のお正月を眺めるような日々が、今年もまた巡ってきた。
文:はる『ロンドンでの失職、生き残りを綴ったブログ。小学生と中学生の子供を持つアラフィフサラリーマンが、ロンドンで長年働いた会社からいきなり(当日)の解雇通告を受け、その瞬間からオフィスにも戻れず退職。フリーランスで僅かな食費を稼ぐも、その後の就職活動が難航中。転身開始から766日目を迎えた。(リンク⇨765日目の記事)』
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