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元銀行員40代の転身 人生100年時代、ゴールはまだ先、夢はある



26歳のとき、私はイギリスの金融会社からヘッドハントされた。東京でのキャリアを一度リセットし、イギリスへと移住する決意を固めた。人生の大きな転機だった。それから、金融ブローカーとしての数年間を経て、33歳でトレーダーに転身。43歳になる頃には企画部へ異動し、さらに4年後に会社を辞めた。


退職したとき、自分に問いかけた。「何か、やり残したことはないだろうか?」そして、「新たな人生を始めよう」と決意を新たにした。そうして私は旅行会社を立ち上げることにした。イギリスでの20年間の旅行経験を生かし、新たなステージを切り開くことになったのだ。


人生は長く、会社を去ってからの時間のほうが、もしかしたらもっと長いかもしれない。そうであるなら、自分らしい生き方を探し、実現することが大切だと考えていた。「これから新しい人生を歩むんだ」と思い切って一歩を踏み出した。旅行が好きだったこともあって、それが自然な選択だった。


イギリスに住み始めてから、私は毎年のように旅行を続けた。ヨーロッパのほとんどの国をレンタカーで巡り、キャンピングカーでノルウェーやスコットランドの広大な景色を駆け抜けた。南米のガラパゴス諸島、エクアドルのアマゾン、そしてベネズエラのエンジェルフォールも訪れた。アフリカではタンザニアのセレンゲティまで足を伸ばした。私はどこにでも行った。


日本では結婚の機会がなかったが、イギリスでパートナーに出会った。二人でよく旅をした。子供が生まれたあとも、旅は止まらなかった。1歳にも満たない赤ん坊を連れて、ヨーロッパ中を車で走り回ったものだ。


今では、ヨーロッパに観光に訪れる日本人のお客様をサポートすることが私の仕事だ。40歳を過ぎてからの転身は難しいとよく言われるけれど、私はそれを乗り越えて見せようと日々努力している。お客様から「素晴らしい一日でした」と言ってもらえると、心から満足できる。忙しいけれど、その充実感は何ものにも代えがたい。


まだまだこれからやりたいことはたくさんある。年齢なんて関係ない。人生の新しいページを開くのは、いつだって遅すぎることはないのだから。


転身開始から684日目を迎えた。(リンク⇨683日目の記事)


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