
ロンドンから日本への直行便は、オフピークで1300ポンド(約26万円)、平均すると2000ポンド(約40万円)。決して安いものではない。
家族4人を連れて、毎年帰るなんて現実的ではない。
最後に日本へ帰ったのは、もう3年以上も前のことだ。過去10年を振り返っても、帰国はたったの2回。それが今年、ようやく家族を連れて帰れることになった。
10年に3回のペースで帰るとすれば、このまま健康で80歳まで生きたとしても、あと日本に帰れるのはせいぜい10回程度。そう考えると、今回の帰国も貴重な1回ということになる。
無駄な時間を過ごしている余裕はない。会う必要のない人には会わず、本当に会いたい人にだけ時間を使う。行きたい場所、食べたいもの、感じたい空気——すべてを綿密に計画し、1分1秒を大切にしなければならない。
若い頃には思いもしなかったことだ。日本はいつでも帰れる場所だと、なんとなく思い込んでいた。でも、今は違う。飛行機のチケット代、時間の制約、そして自分の年齢——すべてが「あと何回、日本に帰れるのか?」と考えさせる。
アラフィフになった今、"自分の国に帰る" ということが、ただの旅行ではなくなってきた。
文:はる『ロンドンでの失職、生き残りを綴ったブログ。小学生と中学生の子供を持つアラフィフサラリーマンが、ロンドンで長年働いた会社からいきなり(当日)の解雇通告を受け、その瞬間からオフィスにも戻れず退職。フリーランスで僅かな食費を稼ぐも、その後の就職活動が難航中。転身開始から832日目を迎えた。(リンク⇨831日目の記事)』
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