娘が中学受験を終え、次の学校を6校選ぶことになった。来年3月には結果が出るが、申請締め切りは明日。締め切りという言葉にはどうしても落ち着かないものを感じる。やるべきことをやった後でも、どこかしらに不確かさが漂うからだろうか。
イギリスの中高一貫校は7年間の一貫教育で、大学進学への土台を築く場だ。子どもたちは5年後のGCSEと、その後、2年間のAレベルに向けてひたすらに勉強に打ち込む。つまり、それぞれの学校がそのテストでどれだけの結果を出しているかが重要な指標になっている。成績優秀な生徒が集まる学校は全国的に上位に名を連ね、その人気が次の優秀な生徒を引き寄せる。好循環と言えばそれまでだが、親としてはそのサイクルの中でどこに娘が入ることができるのかを見極めるのはなかなか難しい。
ランキングをにらみ、通学時間も考慮しながら、娘が可能な学校を選んでいく。学校の成績や評価をネットで何度も見直し、候補校6つをなんとか決めた。もちろん、第一志望が理想だけれど、そこにたどり着けなかった時のために、しっかりとバックアップを用意するのも親の務めだ。
申請はオンラインで完了する。リストを妻と二人で見直し、それぞれの学校を確認してから「申請」ボタンをクリックした。こういう瞬間は一人で済ますのではなく、夫婦二人で、と思い、私は妻の手にそっと自分の手を重ねて、一緒にそのボタンを押した。
もうここからは、どう転ぶかは誰にも分からない。第一志望の結果が出るのが3月、補欠入学の可能性があるならそれが判明するのは年末になるかもしれない。すべては神のみぞ知ること。長い戦いになりそうだが、今はただ、できるだけのことをしたという気持ちだけを持ち続けようと思う。
文:はる『ロンドンでの失職、生き残りを綴ったブログ。小学生と中学生の子供を持つアラフィフサラリーマンが、ロンドンで長年働いた会社からいきなり(当日)の解雇通告を受け、その瞬間からオフィスにも戻れず退職。フリーランスで僅かな食費を稼ぐも、その後の就職活動が難航中。転身開始から710日目を迎えた。(リンク⇨709日目の記事)』
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