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無職男性がビジネス街を歩くと. . .



小学生と中学生の子供を持つアラフィフサラリーマンが、ロンドンで長年働いた会社からいきなり(当日)の解雇通告を受け、その瞬間からオフィスにも戻れず退職。フリーランスで僅かな食費を稼ぐも、その後の就職活動が難航中。無職生活197日目を迎えた。(リンク⇨196日目の記事


昨日はロンドンにいる友人に会う用事があって、ビジネス街であるリバプールストリート駅周辺を歩いた。


私が初めてロンドンでサラリーマンとして始まった場所がリバプールストリートだったので、ここへ来るといつも何か思うことがある。


そして20年が過ぎ、無職なり、ここに立っている。


私が歩いていると、すれ違うスーツ姿のビジネスマンやビジネスウーマンたちの風が身にしみました。


5月の晴れた日、気温が20度前後のロンドンはとても気持ち良かった。特にはなの木曜日なので、パブからはみ出て外でビールを飲んでいる人たちが大勢た。


そんな中をすり抜けていくと、向こう側から浮浪者の男性が一人、片手を差し出して、ビールを飲んでいる人たちに物乞いをしながらこちらに歩いてきた。


無職の私は、パブの外で立って仲間と話している人々を見て、自分もまたサラリーマンに戻って、ビール代ぐらいは気にせずに飲みたいと思っていたが、近くにいる浮浪者を見て、現実に引き戻された。自分と彼の違いはそう大きくないと感じた。社会的な組織に所属せず、行く当てもなく、ビールを買うこともできず、ただ人ごみの中を透明人間のように通り抜ける気持ちだった。


もう一度サラリーマンになれる日は来るのだろうか。それとも、このままフリーランスでその日暮らしを続けるのだろうか。自分に問いかける日々が続く。

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