小学生と中学生の子供を持つアラフィフサラリーマンが、ロンドンで長年働いた会社からいきなり(当日)の解雇通告を受け、その瞬間からオフィスにも戻れず退職。フリーランスで僅かな食費を稼ぐも、その後の就職活動が難航中。無職生活493日目を迎えた。(リンク⇨492日目の記事)
戦争の影響で東京ーロンドン間が14時間の飛行時間となり、乗り物が苦手な人にはさらにロンドンは遠い存在となっている。
長旅の疲れで夕方にロンドンのホテルに着くとX氏はベッドに沈むように眠りに入った。
電気をつけっぱなしで寝ていたら、夜中の12時ごろにドアがいきなり開いた。X氏は寝ぼけていたが、ドアの音にしっかりと反応して、よく見ると誰かがこちらを覗いている。
夢なのか現実なのか、それに気づくまでに5秒ほどかかったが、X氏は明らかにこれは現実だと認識した。
相手の男性はすぐドアをしめその場を去った。
寝てる間に誰かが部屋に入って荒らしたのか、X氏がまず心配になったのが貴重品である。パスポート、財布と調べたところ盗まれた形跡がない。ひとまず安心した。
眠気が冷めてすっかりしっかりとした意識で部屋の隅々まで確認したが何も変わった様子はなかった。
X氏は今度はドアのチェーンもかけ、カード式の鍵でドアが開けられても開かないように物理的対策でドアをしっかりと閉めた。
無事眠りについたX氏は夜が明け朝食に時間には目が覚めた。
ベーコン、ビーンズ、エッグ、ソーセージ、トーストといったイギリスのありきたりのホテルの朝ごはんを済ませ、部屋に戻ると、自分の部屋のカード式の鍵でドアが開かない。
この時頭によぎったのが、昨日の夜に部屋に入り込んだ男性の顔であった。「まさかその男性が今入っているのか?」
早速、フロントに鍵を持って確かめてもらうと、なぜかその鍵は無効になっていた。そして新しい鍵を作ってもらい、無事部屋に入れて、もちろん中には誰もいなく、荒らされて形跡はなかった。
結果、フロントで部屋を間違ってカードキーへコードを入力してしまい、昨日の夜の男性に同じ部屋の鍵を作って渡してしまった。その時点でX氏のカードキーは無効になっていたが、朝の朝食後に部屋に戻るまで鍵を使わなかったので気づかなかったのである。
単なるホテルのフロントの手違いで起きたトラブルでよかった。実際にハッカーのような人が部屋の鍵を作成して入ってきたら、タダでは済まなかっただろう。
(終)
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