私が訪れている東ヨーロッパのある街で聞いた話。
多くの家で、セントラルヒーティング暖房のエネルギー源として石炭をよく使い、何トンもの石炭を地下に蓄え、冬を過ごす。
一軒家をよく見てみると、多くの家が外からアクセスの良い地下室への入り口があり、夏の間に業者に頼んで石炭を持ってきてもらう。
その石炭の値段が今、急激に上昇していて、大問題になっている。
エネルギー価格の上昇は世界中で起きていることで、ある程度の知識はあったが、安価で手に入ると思われた石炭がここまで上昇しているとは想像もつかなかった。
地元の人の話によると、昨年まで1トンの石炭を買うのにUSドルで$150だったが、それが今は$750と5倍になっているそうだ。一気に5倍とは、必須の暖房機器として石炭が必要な極寒の東ヨーロッパを過ごす住民には大打撃だ。
ガスで1軒屋の家全体を24時間温めるには10m3のガスが必要となり、値段としては$7だそうだ。それが今の石炭の値段で換算すると1日に必要な石炭の量は25kgで値段は$18に相当する。去年までの石炭25kgだったら1日$3.5で、ガスの半分の価格で過ごせたが、今年は5倍の値段だ。
こうなると、ガスの方が安くなってしまっている。しかし、ガスヒーターの取り付け作業にかかる費用も安くはないので、そう簡単にはいかない。
ある中古物件を買った人は、地下に3トンの石炭が置きっぱなしで家を受け渡されたので、これを売れるかもしれないと大喜びしていた。
石炭を買えずに、エネルギー節約のために暖房をつけずに過ごすお年寄りなどが、極寒の冬を過ごせるか、石炭価格高騰でこの冬の生活が懸念される。
〜はる〜
(終)
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