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医者は言わない本当のこと 祖母がタバコを吸っていた理由



小学生と中学生の子供を持つアラフィフサラリーマンが、ロンドンで長年働いた会社からいきなり(当日)の解雇通告を受け、その瞬間からオフィスにも戻れず退職。フリーランスで僅かな食費を稼ぐも、その後の就職活動が難航中。無職生活656日目を迎えた。(リンク⇨655日目の記事)


1990年には、イギリスで20本入りのタバコがたったの1.7ポンド程度で手に入った。それが2000年には3.5ポンド、2024年現在では15ポンドと、34年前に比べて約10倍にまで値上がりしている。こんなに高くなったのに、タバコを吸う人はまだあちこちにいるし、歩きタバコも日常的に見かける。それを考えると、タバコの魅力というのは、どうにも強力なもののようだ。


もちろん、タバコが体に良くないことは、誰もが知っている。けれども、それでもやめられない人が多いのも事実だ。実際、ある医者は「タバコがなくなったら循環器系の医者は困るかもしれない」と冗談めかして言ったことがある。タバコがあるからこそ、仕事がある、というわけだ。


似たようなことは歯医者にも言えるかもしれない。今の子供たちは、親からしっかりと歯磨きの習慣を教えられているおかげで、虫歯になる子供が少なくなってきている。これもまた、歯医者にとっては少し残念なことかもしれない。健康であることが良いことであるのは間違いないが、それが必ずしも誰にとっても良いことではない、というのは皮肉な話だ。


私の祖母もタバコをよく吸っていた。昭和の初期、日本の女性がタバコを吸う理由には、少し興味深い背景があったようだ。当時、戦争中の日本では、国が米と一緒にタバコを各家庭に支給していた。戦争に行った男たちの代わりに家に残る女性たちが、そのタバコを吸っていたのだ。だからこそ、祖母もあれほどタバコを手放さなかったのだろう。


時代が進んで、日本でもタバコの値段は200円から500円ほどに上がった。それでも、イギリスのようにタバコが15ポンド(約2800円)もするわけではない。だから、タバコをやめる決心がつくかどうかは微妙なところだ。タバコはいつも、時代と共に変わる価値観や経済事情と複雑に絡み合いながら、人々の生活に存在し続けている。タバコを吸うかどうかの選択も、そんな時代の影響を受けているのだろう。


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