クリスマスが近づくと、人々の顔には自然と笑顔が浮かぶ。それは街中を歩いていても明らかだ。どんなに辛い一年であったとしても、この日だけは全てを脇に置いて、健康で、家族と一緒に迎えられることの幸せをかみしめる時間だ。
この時期になると、浮浪者たちにも少しだけ温かな光が届く。クリスマスの日、彼らはいつもより多くの小銭を受け取り、それを見た私たちもどこか心がほっとする。街全体がそういう空気に包まれるのがクリスマスだ。
ロンドン、クリスマスの顔
今日は一日中、ロンドン市内を運転していた。クリスマス休暇が始まり、街の人出はピークに達している。観光客も地元の人々も入り混じり、どの通りも人々の行列であふれていた。
それでも、ロンドンのこの季節には特別な魅力がある。寒さと暗さが際立つイギリスの冬だが、クリスマスだけは違う。街全体が独特の温もりと光で包まれ、観光客を引き寄せるのだ。その中心にあるのが、ロンドン中を彩るクリスマスイルミネーションだ。
イルミネーションを歩くという楽しみ
ロンドンには、クリスマスイルミネーションを巡るウォーキングコースがある。「London Christmas Lights Walking Route 2024」という名前で、約1時間30分、5キロの道のりを歩く。途中、有名な老舗店のディスプレイや、大通りを彩る豪華なライトアップを眺めることができる。
私は今回それを車の窓から眺めただけだったが、これを実際に歩いてみると、また別の楽しみがあるだろう。冷たい空気に包まれながら、煌めく光の下を歩く。その光景は、暗い冬のロンドンを鮮やかに彩り、気持ちを明るくしてくれるに違いない。
クリスマスという休息の時間
クリスマスは、特別な日だ。ただの休日ではなく、私たちが少しだけ立ち止まり、一年を振り返り、感謝するための時間だ。
そしてロンドンのクリスマスイルミネーションは、その気持ちを引き出してくれる。冷たい風に頬をさらしながら歩いていると、不思議と胸の奥が温かくなる。人々が笑顔で行き交う理由も、少しだけわかる気がする。
文:はる『ロンドンでの失職、生き残りを綴ったブログ。小学生と中学生の子供を持つアラフィフサラリーマンが、ロンドンで長年働いた会社からいきなり(当日)の解雇通告を受け、その瞬間からオフィスにも戻れず退職。フリーランスで僅かな食費を稼ぐも、その後の就職活動が難航中。転身開始から762日目を迎えた。(リンク⇨761日目の記事)』
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