アラフィフで小学生と中学生の子供を持つサラリーマンが、ロンドンで長年働いた会社からいきなり(当日)の解雇通告を受け、その後の就職活動もうまく行かず無職生活94日目を迎えた。(リンク⇨93日目の記事)
イギリスに来て20年以上も生活をしていても、未だに「日本人だから」といった理由で、なんとなく避けてしまう行動がある。
それが、ハグ(抱擁ー挨拶などで相手を抱き包むこと)。
私が職を失った時、近所のお友達は、道の向こう側から、わざわざ私の玄関前までやってきてハグをしてくれた。
私が逆の立場だったらおそらくハグはせずに言葉だけで「とても残念だ」と伝えるだろう。
なぜ私はハグができないのだろうか?それともハグを知らないのだろうか?
それは日本で生まれ育った間に、家族にハグをされたことはないし、小さい頃、親同士がハグをしているところを見たことない。
日本とイギリスの決定的な習慣の違いはここにあると思う。
人々は愛情、慰め、支援、祝福、あいさつなど、様々な理由で抱擁をする。抱擁は社会的結束に関連するホルモンであるオキシトシンを放出し、つながりや幸福感を促進する。
このハグに対する定義は日本にいる間に全く教わらなかった。
我が家は完全にイギリス人家族と化していて、子供たちを含め、みんなハグをする習慣を知っている。
「日本人だから」といった理由でハグをしないと、取り残されてしまう。
逆に言えば、イギリスに来て現地で馴染むためには人のハグを嫌がらず、積極的に抱き合うことである。
「日本人だから」を未だに引きずっている自分が捨てられるかどうかが、この家族、この国での生き残りの鍵を握っているのかもしれない。
(終)
〜はる〜
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